「薬剤師は転職サイトを選ぶな」って言葉を見たけど本当?
転職を考えてるけど、転職サイトは使わない方がいいの?
この記事はそんな人のために書きました。
私は新卒でドラッグストアに就職後、企業に転職しました。その際にいくつか薬剤師の転職サイトを使ったので、その体験も交えて薬剤師の転職サイトについて解説します。
薬剤師の転職サイトは使い方次第で余計な手間にも役立つサポートにもなります。転職サイトとの付き合い方を理解する必要があるので、気になる方はぜひ最後までお読みください。
薬剤師の転職サイトにも用法用量がある
複数のサイトで「薬剤師は転職サイトを使うべき」という意見がありますが、転職サイトが役に立つかどうかは使い方次第です。
ただ漠然と「なんとなく転職したいから」という理由で登録しても、エージェントと連絡するのが面倒になったり、送られてきた求人に目移りしたりといいことはありません。
その代わり転職の軸が決まっている人、転職先の条件がはっきり決まっている人にとって転職サイトは強い味方になります。
「薬剤師は転職サイトを選ぶな」という意見が出る理由
「薬剤師は転職サイトを選ぶな」という意見が出る理由として、次の3つが考えられます。
- 転職サイトを使って嫌な思いをした
- 転職サイトを使って転職に失敗した
- 転職先は直接応募の方がうれしい
転職サイトの質そのものというより、転職サイトとの利害関係が原因ですね。
私も転職サイトに助けられたこともあれば、転職サイトのせいで嫌な思いをしたこともあるので「転職サイトを選ぶな」という人の気持ちもわかります。
転職サイトを使って嫌な思いをした
「薬剤師は転職サイトを選ぶな」という言葉で検索している人の中には、実際に転職サイトを使って嫌な思いをした方もいるかもしれません。
多くの場合、薬剤師向けの転職サイトに登録するとエージェントから面談の連絡がきます。エージェントの態度や連絡の頻度によってはトラブルが起こることも。
転職サイトでよくあるトラブル
- 転職エージェントに転職を急かされる
- 連絡がしつこい
- 希望に合っていない求人ばかり紹介される
- 面談後に連絡がこない
- 勝手に応募を進められる
転職エージェントにもいろいろな人がいます。こちらの事情を考えないエージェントがいるのも事実です。転職サイトに登録して、相性の悪いエージェントやこちらの都合を考えないエージェントに当たった薬剤師が「転職サイトは選ぶな」と言っている場合もあります。
私も求人を検討している段階で転職エージェントに「応募しておきますね!」と言われ、あわてて止めた経験があります。同じ薬剤師の後輩はあれよあれよという間に内定まで進んでしまい、断るのに苦戦していました。
転職エージェントとの連携がうまくとれていないと、転職サイトを使っても嫌な思いをするかもしれません。
もちろん転職エージェントの中には親身になって考えてくれる人もいます。転職サイトを使っていても、そんな人に出会えれば心強い味方になります。
転職サイトを使って転職に失敗した
転職サイトに登録して転職に失敗した人も、「薬剤師は転職サイトを選ぶな」と主張しているかもしれません。
薬剤師は引く手あまたの職業なので、なんとなく転職活動をしても内定をもらえてしまいます。中には転職エージェントにすすめられるままに転職して後悔した人もいるでしょう。
ただ、転職サイトを使って転職に失敗した人たちはそもそも方針が間違っていた可能性もあります。転職を決断するのも転職先を選ぶのも、あくまでその人自身の意思です。全てが転職サイトのせいとも限りません。
転職しない方がいい人についてはこちらで紹介していますので、もし不安に思ったら確認しましょう。
転職先は直接応募の方がうれしい
企業が転職サイトを通して薬剤師を採用した場合、転職サイトに仲介手数料を支払う必要があります。企業が直接薬剤師を採用できれば仲介手数料がかからないので、企業は直接応募で薬剤師を確保できた方がコストを抑えられます。
私が働いていたドラッグストアでは、知り合いの薬剤師を紹介するとお祝い金が出る制度がありました。転職サイトを経由しない分、浮いたコストを還元してくれる制度だったのかもしれませんね。
薬剤師が転職エージェントを使わずに転職する方法はこちら。
こんな時は転職サイトを使わない方がいい
転職サイトは使い方次第で役立つものにも余計なものにもなります。例えばこんなケースでは転職サイトを使わない方がいいでしょう。
- 転職先が具体的に決まっている場合
- 転職したいけど何も決まってない場合
- 転職サイトからの連絡がしつこい場合
それぞれ解説します。
転職先が具体的に決まっている場合
転職先が具体的に決まっていて迷いがない場合、わざわざ転職サイトに登録する必要はありません。多くの企業はホームページに募集要項と応募フォームを掲載しているので、転職サイトを通さずそちらから応募しましょう。
ただし直接応募の場合は選考対策は自分で行う必要があるので注意が必要です。また、年収の交渉やスケジュール調整も全て自分で行う必要があります。
転職先はおおよそ決まっているけれどまだ迷っている場合や、転職にあたりサポートを受けたい場合は転職サイトに登録しておいた方がよいでしょう。
ちなみに私が実際に使ってみてサポートが手厚いと感じたのはファルマスタッフです。初めて転職する方や転職活動の進め方に不安がある方は、念のためにでも登録しておくとよいでしょう。
転職したいけど何も決まってない場合
転職したい!という思いはあっても、転職先について明確な考えがない場合はまだ転職サイトに登録しない方がいいでしょう。
転職サイトには魅力的に見える求人がいくつもあります。転職の軸を決めずに登録すると目移りしてしまい、転職エージェントの意見に流されてしまうことも。転職サイトに登録する前に転職の軸を決め、実際の求人を探すのはその後にしましょう。
転職の軸を決めるためには、まず最初に自己分析をしておきましょう。どんな職場が自分に合うか、どんな職場なら続けられるか明確にしてから転職活動を始めることをおすすめします。
自己分析の方法がわからない人はミイダス
転職サイトからの連絡がしつこい場合
転職サイトからの連絡がしつこい場合も注意が必要です。あなたがしつこいと感じている場合、連絡に必要性を感じていないか転職エージェントとの連携が十分とれていない可能性が高いでしょう。
もし使っていないのに登録を続けている転職サイトがあれば退会しましょう。また、もし「転職サイトに登録して電話がしつこかったらどうしよう」と感じている方はそこまで心配しなくても大丈夫。どの転職サイトもメールや問い合わせフォームから退会できるので、気軽に登録してOKです。
もし転職活動中に転職エージェントの連絡がしつこいと感じたら、遠慮せずエージェントに伝えましょう。私は「〇日までにこちらから連絡します」と言って連絡の頻度を減らしていました。やりとりが最低限で済むならその方がいいですよね。
薬剤師が転職サイトを使う時のコツ
薬剤師が転職サイトを使う時は、次の3点に注意するといいでしょう。
- 転職先の条件を固めてから転職サイトを使う
- 自分に合った転職サイトを使う
- 嫌な思いをしたら担当者の変更、または退会する
転職サイトに自分のキャリアを決めてもらうのではなく、「転職サイトを利用していい転職先を見つける」という意識を持つことが大事です。
転職先の条件を固めてから転職サイトを使う
転職先の条件が決まっていて求人を探したい場合、転職サイトは非常に役立ちます。どんな職場で働きたいのか、明確なビジョンを持って臨みましょう。
転職するにあたり考えておきたいこと
- 場所
- 年収
- 福利厚生
- 残業時間
- 人間関係
- 専門性(在宅、かかりつけ、認定薬剤師など)
100%希望を叶えるのは難しいかもしれませんが、希望に合わない場所へ転職しても長続きしません。もし希望に合う職場が見つからなくても、条件を変えて再挑戦すればOKです。
自分に合った転職サイトを使う
片っ端から転職サイトに登録しても転職活動はうまくいきません。特に小規模の転職サイトは求人数が少なく、自分に合った求人が見つけにくい場合があります。自分のニーズに合った転職サイトを利用しましょう。
求人数、実績を考えると次の転職サイトがおすすめです。
なお、企業に転職したい場合は薬剤師向け転職サイトではなく一般向けの転職サイトがおすすめです。実際に私が企業へ転職した方法はこちら。
転職エージェントの質については、私が利用した範囲ではファルマスタッフが一番丁寧だと感じました。転職エージェントの全体的な質については、大手であればほぼ同じかと思うので参考程度に。
嫌な思いをしたら担当者の変更、または退会する
転職エージェントも同じ人である以上、どうしても質の良し悪しや相性はあります。もし合わないと感じたりトラブルで嫌な思いをしたりした場合は、担当者の変更や転職サイトの退会をしましょう。
「もし転職サイトの担当者が合わなかったら…」と心配な場合は、複数の転職サイトに登録しておく手もあります。
まとめ
今回は「薬剤師は転職サイトを選ぶな」と言われる理由と転職サイトの使い方について解説しました。
薬と同じく、転職サイトも用法用量を守って使えば役に立つサービスです。必要に応じて活用し、転職活動を成功させましょう!
転職相談する相手に迷っている場合は、こちらも参考にしてください。